The Present Condition of the Building at Syowa Station

1956年以来昭和基地の建築は毎年,改造,増築等を行いつつ現在(1960年)に至っている.その間1957年から58年迄の基地放棄の1年間があったにせよ,建物は充分にのそ機能を発揮しつつ,健全な成長をとげている.ここでは,初期の平面計画の問題からおし広げられた,現在迄の様子を,新めて基地の立地条件,輸送の問題にふれながら,年ごとにその成長の過程を述べてある.この中では1956年当時の建築面積が,250.6m^2から413.0m^2(1960年)と飛躍的な発展をしたものの,これらのうちの多くは,現地で建設された,簡易建築物であることも見のがすことはできない.またその是非については色々と問題もあろう...

Full description

Bibliographic Details
Main Author: Zenkichi HIRAYAMA
Format: Article
Language:English
Published: National Institute of Polar Research 1961-01-01
Series:Antarctic Record
Online Access:https://doi.org/10.15094/00007071
Description
Summary:1956年以来昭和基地の建築は毎年,改造,増築等を行いつつ現在(1960年)に至っている.その間1957年から58年迄の基地放棄の1年間があったにせよ,建物は充分にのそ機能を発揮しつつ,健全な成長をとげている.ここでは,初期の平面計画の問題からおし広げられた,現在迄の様子を,新めて基地の立地条件,輸送の問題にふれながら,年ごとにその成長の過程を述べてある.この中では1956年当時の建築面積が,250.6m^2から413.0m^2(1960年)と飛躍的な発展をしたものの,これらのうちの多くは,現地で建設された,簡易建築物であることも見のがすことはできない.またその是非については色々と問題もあろうが当然なされるべき処置であると同時に,その結果は今後の参考になろうと考えられる.最後に1959年,すなわち基地再開時の建物の考察の結果を述べてある.最後にこの建物について検討を加えるならば,そこには若干の不備があったにせよ,南極大陸に立ち自然の猛威に抗しつつ,充分にその目的を達し得たと思う.
ISSN:0085-7289
2432-079X