依頼・確認表現における授受補助動詞の使われ方 ー「てくれる」「てもらう」を中心に ー

碩士 === 長榮大學 === 應用日語學系碩士班 === 104 ===  拙論は他者に話し手が希望するある行為を行うよう要求する表現の一つである依頼表現と、依頼の後、その行為を行ったかどうかを確認する確認表現と利益や恩恵、丁寧さを表わすとされる授受補助動詞がどのような関わりを持ち、またどのように使われるのかに関する研究である。  第2章では、要求行為の一つである命令と指示との相違点から依頼表現とは何かを考察した。依頼表現には命令や指示にみられる「支配・被支配の当然性」や「ある立場や役割において生じる臨時的な関係から聞き手が話し手の要求に対して従うことが双方納得の上であるという前提」がないた...

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Bibliographic Details
Main Authors: OHARA, CHIHIRO, 大原千廣
Other Authors: SU,YA-LING
Format: Others
Published: 2016
Online Access:http://ndltd.ncl.edu.tw/handle/626zr4
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spelling ndltd-TW-104CJU000780052019-05-15T22:42:38Z http://ndltd.ncl.edu.tw/handle/626zr4 依頼・確認表現における授受補助動詞の使われ方 ー「てくれる」「てもらう」を中心に ー 依賴・確認表現上的授受補助動詞之使用實態 - 以「te kureru」「te morau」為中心 - OHARA, CHIHIRO 大原千廣 碩士 長榮大學 應用日語學系碩士班 104  拙論は他者に話し手が希望するある行為を行うよう要求する表現の一つである依頼表現と、依頼の後、その行為を行ったかどうかを確認する確認表現と利益や恩恵、丁寧さを表わすとされる授受補助動詞がどのような関わりを持ち、またどのように使われるのかに関する研究である。  第2章では、要求行為の一つである命令と指示との相違点から依頼表現とは何かを考察した。依頼表現には命令や指示にみられる「支配・被支配の当然性」や「ある立場や役割において生じる臨時的な関係から聞き手が話し手の要求に対して従うことが双方納得の上であるという前提」がないため、依頼を成功させる為には聞き手への様々な配慮が必要となり、その配慮を表す要素の一部を授受補助動詞が担っていると予測し検証した。  次に第3章で従来の確認表現研究と拙論での依頼の後の確認表現との相違点から、確認表現とは何かを考察した。依頼表現では授受補助動詞を用いたりすることなどによって、依頼表現の背景にある「わたしのために」が緩和されるのに対し 、確認表現では授受補助動詞を使用することによって、その「わたしのために」がより強調され使用しづらくなる。確認表現において授受補助動詞を使用した表現は必ずしも丁寧で聞き手に対する配慮を表せるとは限らず、授受補助動詞を使用しない表現、或は発話そのものが避けられる可能性が高いという予測を立てた。  第4章では授受補助動詞が担う機能と依頼・確認表現がどのように関わっているのかを考察した。第5章は第6章のアンケート調査に関係する先行研究の考察、第6章は第三章での予測を元に依頼表現と依頼の後に続く確認表現に関するアンケート調査を行った。その結果、負担度の高低差だけでなく話し手個人のみの利益か、他者への伝達という話し手以外にも利益が及ぶ場合とでは授受補助動詞使用の有無に差があり、また親疎関係による表現の使い分けや、話し手の年齢や男女差によっても表現に差があることが認められた。第7章は以上の考察や調査結果を受けての総括である。 SU,YA-LING XIE,YI-LANG 蘇雅玲 謝逸朗 2016 學位論文 ; thesis 119
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description 碩士 === 長榮大學 === 應用日語學系碩士班 === 104 ===  拙論は他者に話し手が希望するある行為を行うよう要求する表現の一つである依頼表現と、依頼の後、その行為を行ったかどうかを確認する確認表現と利益や恩恵、丁寧さを表わすとされる授受補助動詞がどのような関わりを持ち、またどのように使われるのかに関する研究である。  第2章では、要求行為の一つである命令と指示との相違点から依頼表現とは何かを考察した。依頼表現には命令や指示にみられる「支配・被支配の当然性」や「ある立場や役割において生じる臨時的な関係から聞き手が話し手の要求に対して従うことが双方納得の上であるという前提」がないため、依頼を成功させる為には聞き手への様々な配慮が必要となり、その配慮を表す要素の一部を授受補助動詞が担っていると予測し検証した。  次に第3章で従来の確認表現研究と拙論での依頼の後の確認表現との相違点から、確認表現とは何かを考察した。依頼表現では授受補助動詞を用いたりすることなどによって、依頼表現の背景にある「わたしのために」が緩和されるのに対し 、確認表現では授受補助動詞を使用することによって、その「わたしのために」がより強調され使用しづらくなる。確認表現において授受補助動詞を使用した表現は必ずしも丁寧で聞き手に対する配慮を表せるとは限らず、授受補助動詞を使用しない表現、或は発話そのものが避けられる可能性が高いという予測を立てた。  第4章では授受補助動詞が担う機能と依頼・確認表現がどのように関わっているのかを考察した。第5章は第6章のアンケート調査に関係する先行研究の考察、第6章は第三章での予測を元に依頼表現と依頼の後に続く確認表現に関するアンケート調査を行った。その結果、負担度の高低差だけでなく話し手個人のみの利益か、他者への伝達という話し手以外にも利益が及ぶ場合とでは授受補助動詞使用の有無に差があり、また親疎関係による表現の使い分けや、話し手の年齢や男女差によっても表現に差があることが認められた。第7章は以上の考察や調査結果を受けての総括である。
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