安部公房文学における「実存」について-失踪三部作『砂の女』、『他人の顏』、『燃えつきた地図』を中心に-

碩士 === 輔仁大學 === 日本語文學系碩士班 === 106 ===  本論は終章を含めて五章からなる。論文の主なテーマは、まず失踪三部作の中で登場する人物や描かれた背景などをふまえた上で、植民地で育った安部公房の言動や思想を分析した三部作の結果に加えつつ、安部公房独自の存在をめぐる思想がどのように表現されているのかを究明するものである。  第一章では、三部作の時代背景を概略的に紹介しながら研究動機および研究方法、研究目的を述べる  第二章は三部作における主人公の「脱出と回復」という行為及び、その脱出によって変化している主人公の心理状態から、どのような「自由意志」という目的を求めるのかに...

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Bibliographic Details
Main Authors: LIU, YI-CHEN, 劉宜蓁
Other Authors: YOKOJI, KEIKO
Format: Others
Published: 2018
Online Access:http://ndltd.ncl.edu.tw/handle/zya27y